「チミのデキのいいオツムなら一生賭けてもシェリィドラッグは理解出来ん」
今のわたしの職場周りには定年を超えた歳の方がたくさんいらっしゃる。70歳以上も居る。つまりは年金を貰いながらの就労であるが、とにもかくにもこの歳はひっぱりだこなのである。不思議である。
それもそう。この人達は職歴というか、経歴があるのだ。なのでその経歴に基づいたアドバイスや口利きを求めて会社は雇用するわけである。
新卒何十年会社に努め、それなりに場数と経験を積み、役職も上がり、定年を迎え引退。そして満を持しての再就職。企業としても経験豊富な人材を釣れるので非常にありがたい。地雷を踏む可能性も少ない。なぜなら輝かしい経歴が存在するからだ。フリーターでもプーでもないのだから、身元も保証されているし安定している。それにスキルがあるのだから教育をせずとも良い。即戦力だ。ぜひとも企業的には頭を下げてでも雇いたい人材に違いない。
そして高齢者シニアを雇用するために中途採用の氷河期を切り捨てた。
当たり前だな。
しかし考えてもみてほしい。彼らが新卒だったとき日本はどうだったんだろうか。
彼らが上司だったとき部下はきちんと育ったのだろうか。
経歴は、果たして本人のものだろうか。
今の高齢者はタイミングが良かったのだ。少なくとも氷河期に言わせれば、そう。なにもかもがタイミングが良く、逃げ切り世代であり、奪い去る世代でもある。なのでシニアはとんでもねえ経歴を持ってない限り氷河期よりは採用されやすいだろう。現に能力的には大したことがない。ビッグマウスであるが、わたしは残念ながら高齢者にスキルも知識も感じたことはない。しかし彼らは次の就職先をいとも簡単に見つけてくる。ほんとうに、いとも簡単に、割と良い会社の良いポジションを見つけてくる。
経歴はその人を測るものさしではない。手書きの履歴書も同じ。経歴から分かる、手書きで分かるなんて人事は占い師にでも転職したらいいんですよ。人事は人を見る目がなさすぎます。彼らの経歴が彼ら自身で齎したものかどうかなんて判別していないんでしょうね。シニアの転職事情は至ってシンプル且つ妬ましいです。
正直、今の高齢者がやってきたことって、今じゃあっさり簡単に終わることばかりだから、たいしたことないのよね。でも年齢と経歴がものをいう日本では何も言えない。年齢=偉いのだ。
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