「チミのデキのいいオツムなら一生賭けてもシェリィドラッグは理解出来ん」
なにかを考えているとそのなにかに全てのCPUが占領されてしまい、結果として顔面があほのこになる問題がわたしの中で昔からあった。なのでよく「わかりますか?」(聞いてますか?)と聞かれた。分からない訳でも聞いてない訳でもないが、見た目があほのこなのでそう言われることが多かった。全力で脳をフル回転すればするほど顔面に回す分が足りなくなるのだ。
社会人になったわたしは考え、脳は80%程度に抑えながら顔面に配慮しようとした。「悩んでいるフリ」を顔面に宛行うことによりそれほどパーセンテージを落とさずに考えるテクと編み出したのだがこれが暗転し、考えていないのに悩んでいるフリをする癖、と化してしまった。なんじゃそりゃ。
結局悩んでいるフリをするのにCPUは著しく低下するので脳の働きも60%ほどにまで落ちるので大して意味はなかったのに変な癖だけが生まれてしまった。
コルセンをしているときに、まるで一切相手の話も聞いてないしどうでもいい情報をただ時間だけ過ぎる間相槌打つ所謂「キャバ嬢」テクを入手した。キャバ嬢モードの時は完全に脳死しているので相手を労ったり小粋なトークをかましたり謙遜したり尊敬したりした言葉がポンポンポンポンスラスラ淀みなく溢れてくる、ただ脳死。相手のことなんて気遣ってないし気にも留めてない。ひたすらの脳死。
(キャバ嬢をばかにしてるわけじゃなくて、年配にくそみたいに気に入られやすいのとトーク力が商売人ばりに高くなるからそう呼んでるだけだよ)
「あほのこ」の時はひたすら言葉に気をつけるから言葉に詰まるのに、
キャバ嬢トークは一切言葉に詰まらないけど完全に脳死してることを鑑みるに、世の中って軽率に生きたほうが随分と楽なんだろうなってすごいいつも痛感しちゃうんだ。
現在、新しいコメントを受け付けない設定になっています。