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SHELLY DRUG is glorious.

「チミのデキのいいオツムなら一生賭けてもシェリィドラッグは理解出来ん」

逃げられるとか云うクソみたいな文章を書くことの出来るクソッタレの意見など知らない。わたしの親は毒親で、そして彼女からは逃げられない。それは、まちがいなく、まちがいなくて。
一年余り一人暮らしをした。健康的な生活だった。規則正しい生活リズムは、わたしに正確な排便と心地良い眠りをもたらした。わたしはまるで自由だった。過去形だ、自由だったよ、とても、楽だった。誰かに束縛されない生活も、誰かに邪魔することもなく、朝が来れば起きて働いていたし、夜になれば寝ていたよ。わたしは好き勝手に生きた、そうだよ過去形だよ。規則正しく生きることがわたしにとっては好き勝手、好き放題というわけだった。

毒親からは逃げられなかった。
一年ぶりに会った親に同居を勧められなし崩しに「そういうこと」になった。
そもそもこれにはすこしばかり複雑怪奇な事情がある。

そもそもわたしは幼い頃から親の顔色を伺っていた。いいこだった。分不相応なくらいの「いいこ」で、反発もしなかったし反抗もしなかった。する意味さえ見出だせなかった。かといって別に従っていたわけではない。たぶん、わたしに一番親しい単語は「奴隷」だと思う。搾取されるだけの奴隷だ。
でも別に奴隷である身分を疑ったことはなかった。わたしはその部分がひどく欠落している。例えば人は「あなたの人生はあなたのもの」だとか「親の人生に振り回されるとかあなたの人生はなんなの?」と問うだろうけれど、その時点でわたしはその人と一生相容れないと思っている。だってそれは正論で、正論を吐けるということは、正常な世界で生きてきた証で、そして正常な環境で生きられるのはただの運ゲーだからだ。
わたしは幼い頃からそうだったから、自分の人生などというものは選択したこともなければ選択を選択することすらなかった。かといって親がレールを敷いてくれたのかと言われればそれはノーで、毒親がしてくれたのはいつでも包囲網の中での逃げ場のない選択肢の提供だ。そしてわたしがその、限定された選択肢を選べば選ぶほど、毒親は益々わたしが自分の化身だと勘違いをする。一蓮托生というか、一心同体というか、共同体というか、まあ、そんなもので。

親の考えることはすべて分かっている。深層心理とか、そのへんで。口にしなくても親の望みはわかっていて、わたしは自分の意志とは裏腹に毒父や毒母の望みを叶えるために生きている。それは普通の人間にすればひどく気味の悪い行動だろう。わたしは親にどんなにひどい目に遭わされても、「親の面倒は子が見る」という「常識」から逃れられない。子の面倒を一度でも見たことのないネグレクトの親に対してわたしは常識を貫いてしまう。ここにはなんの感情も意志もない。常識だけで動く。
だから親が同居したいと、わたしと住みたいと、云う。わたしは自分の体調や精神が悪くなるとわかっていて、そして将来も何もかもつぶされることがわかっていても、その提案を飲む。毒親が、暮らさない選択肢もあるのよと微笑みながら言っても、毒親は心の底ではわたしと一緒に暮らしたいと思っているのならそれを尊重する。毒親がわたしの考えを一切尊重したことはないのだけれども。

きっとわたしはこのまま搾取され続けていく。
意志も希望もやりたいことも、何もなく、分裂した精神を抱えながら、屍のように生きる。
毒親からは逃げられない。わたしはうつ病になるのが早すぎた。わたしは搾取され続けるのに慣れすぎた。奪われるのが当たり前だった。わたしは人の気持ちがわかって仕方がないやさしすぎる人間だった。わたしは決して自分本意には生きられない。ただの常識と義務で、精神をボロカスにしながらそれを果たすことを選んでしまう、愚かな馬鹿だ。

自分勝手に生きる人間の傍には必ず自己犠牲を払っている人がいるんだ。
ほんとうならば複数の人間の自己犠牲で成り立つんだけれど、毒親の場合は、自己犠牲を払うのはその子である一人だけでいいんだ。
わたしは前に、もし犠牲を払って事が穏便に済むのであれば、わたしの犠牲だけでいいと、精神科医に話したら、あの人はひどく罵ってくれたけれども、それはあまりにもあなたが幸せな運ゲーを送ってきたから激昂できる話なのであって、例えばあなたたちが当たり前のように「親を大切にしろ」とか云う、そのまったく反対のことが起こった時にその腹から生まれた子供の受けるダメージなんて計り知れないということを、頼むから少しでもわかってほしいんだ。

子供は簡単に思い込むよ。子供は簡単に壊れるよ。子供は簡単に、親の望む子になるよ。
それはもう、洗脳だよ。
抗うことも逃げることも叶わず、親が少しでもさびしい、さみしいとつぶやけばすぐさま助けに行っちゃうんだよ。ヒーローみたいだよね、ばかみたいだよね、その分精神ボロボロだよ、精神薬も飲みまくるよ。でもべつにわたしは助けに行きたいわけじゃないんだよ。「助けることが義務だ」と思ってるからその通りに行動してメンタル壊すだけだよ。

わたしは毒親から逃げ切れませんでした。
洗脳が深すぎました。浅い人なら逃げられるかもしれません、それこそ正常な恋愛や正常な交友関係を築いている方なら可能かもしれませんけれど。ただそれを築く前に洗脳されてしまったら、もう不可能ですよね。ええ、不可能です。
 
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