SHELLY DRUG is glorious．

唐突ですがあたしは無職だ。フリーターでもプータローでもなく、無職なのだ。
しかも自分に有益な資格を何ひとつ手に入れてない阿呆みたいな歩みをしています。資格取れるチャンスは幾らでもあったのに、あたしはそれを見過ごしました。
しかしあたしは途轍もなく、「ラーメンズ」の、片桐仁と小林賢太郎ラヴなのです。
当然、二年間の沈黙を破った彼らの公演を見たいと思うのが本心でしょう。

だが、あたしにはお金が無い。それも財布がスッカラカンな程に。
だから夜のバイトを探そうかと思案を廻らした。二十三時過ぎからの仕事だったら日払いで結構貰えるかな。いや此処は一層キャバ嬢……イヤ、待てよあたし。
そんな勤められる程良い服とか持ってないよ。そんな感じで切羽詰ってました。
（お酒好き？）（だいすき）（主に？）（ジン、ウォッカ、生ビール）
それで、二週間振りにコンタクトの取れた仕事にアタックしてみました。

そして諭吉は微笑んだ。

吁、もう、だいすき。諭吉大好き。
メモリがしっかり届いてしっかりチェックされて終了の合図が出される迄は緊張を保った儘ですが、あたしの手に残った諭吉は微笑む。ガッツポーズ。